2005年 08月 15日
Summer Institute in Social Psychology |
ヨーロッパでは社会心理学の院生を集めて1ヶ月程のワークショップを隔年で夏に開いているらしいが、アメリカの社会心理学会もそれを真似て2年前からSummer Institute in Social Psychology(SISP)を開くようになった。今年で2回目になるそのSISPは、今回ミシガン大学で開かれることになり、ミシガン大学の院生がお手伝いにかりだされていた。働いているみんなには申し訳ないながら、私は学生として参加。
異なる5つのトピックのコースが設けられ、それぞれの分野の第一人者である2人の教授が受け持つ。学生は各クラス15人程度なので、教授とも学生ともじっくりと交流ができる規模。私は希望通り、言語と認知のコースに割り当てられた。コロンビア大学のBob Krauss教授とオランダのFree大学のGün Semin教授が講師。元々Semin教授の研究に大変関心を持っていた私は、彼がSISPで教えると聞いて、是非ともこのクラスを取りたいと申し込んだ。
授業の形式は、毎日交互にBobとGünが簡単なレクチャーをし、その後にディベートをしたり、学生の研究プランを練ったりというものだった。2人の教授のレクチャースタイルを見るだけでも非常に勉強になった。足が悪くて車椅子を使っているBobは、それほど身体を動かすわけでもないのに、ゆったりとした慎重な語り口の中に時折交じる強烈な毒舌で、学生の興味を惹きつけていた。また毒舌なのにも関わらず、不思議と嫌味に感じさせない絶妙なバランス感も圧巻だった。
一度など、学生が研究プランを発表した際に、"Life is short, and you don't want to waste your time doing that, do you?"と言いつつも、的確なアドバイスを与えていた。また、2人の教授の間の掛け合いも絶妙で、Bobが学生に対して半分冗談ながら、「君は指導教官の論文も読んでないのか!?君が僕の学生だったら辞めろと言うね。」と言って場が凍ったときに、Günが「ということは、君にはもう学生は残っていないだろう。」とすかさず合いの手を入れていた。
教授も学生も半分以上が外国人なのもあって、非常に開かれた雰囲気だったのもやりやすかった。アジアだけでなく、東欧やイスラエルの人もいて、「私の国ではね!」と誰かが盛り上がり始めると、収集がつかなくなるという問題点はあったが・・・。
大変勉強になったのだが、やはり朝から晩まで、昼食の時間もずっとみんなと一緒というのは疲れた。考えてみると、普段は一人でコンピュータに向かっている時間がほとんどでそれほど人と接しないので、これだけ常に社交的に振舞わないといけないのはやはり精神的に疲れる。私などは自分の家から通っていたのでまだ楽だったはずだが、他の大学から来た人は皆学生寮に寝泊りしていて2週間目に入った頃から疲労の色が濃く見えた。最後の晩のダンス・パーティに私は行かなかったのだが、行った友人の証言によると、みんな何かから開放されたように陶酔しながら踊っていたらしい・・・。
さて、夏のイベント事がこれで終わったことだし、そろそろ本腰を入れて博士論文に取り掛からなければ。と自分に言い聞かせつつ、今日もつい猫と一緒にごろごろ・・・。
異なる5つのトピックのコースが設けられ、それぞれの分野の第一人者である2人の教授が受け持つ。学生は各クラス15人程度なので、教授とも学生ともじっくりと交流ができる規模。私は希望通り、言語と認知のコースに割り当てられた。コロンビア大学のBob Krauss教授とオランダのFree大学のGün Semin教授が講師。元々Semin教授の研究に大変関心を持っていた私は、彼がSISPで教えると聞いて、是非ともこのクラスを取りたいと申し込んだ。
授業の形式は、毎日交互にBobとGünが簡単なレクチャーをし、その後にディベートをしたり、学生の研究プランを練ったりというものだった。2人の教授のレクチャースタイルを見るだけでも非常に勉強になった。足が悪くて車椅子を使っているBobは、それほど身体を動かすわけでもないのに、ゆったりとした慎重な語り口の中に時折交じる強烈な毒舌で、学生の興味を惹きつけていた。また毒舌なのにも関わらず、不思議と嫌味に感じさせない絶妙なバランス感も圧巻だった。
一度など、学生が研究プランを発表した際に、"Life is short, and you don't want to waste your time doing that, do you?"と言いつつも、的確なアドバイスを与えていた。また、2人の教授の間の掛け合いも絶妙で、Bobが学生に対して半分冗談ながら、「君は指導教官の論文も読んでないのか!?君が僕の学生だったら辞めろと言うね。」と言って場が凍ったときに、Günが「ということは、君にはもう学生は残っていないだろう。」とすかさず合いの手を入れていた。
教授も学生も半分以上が外国人なのもあって、非常に開かれた雰囲気だったのもやりやすかった。アジアだけでなく、東欧やイスラエルの人もいて、「私の国ではね!」と誰かが盛り上がり始めると、収集がつかなくなるという問題点はあったが・・・。
大変勉強になったのだが、やはり朝から晩まで、昼食の時間もずっとみんなと一緒というのは疲れた。考えてみると、普段は一人でコンピュータに向かっている時間がほとんどでそれほど人と接しないので、これだけ常に社交的に振舞わないといけないのはやはり精神的に疲れる。私などは自分の家から通っていたのでまだ楽だったはずだが、他の大学から来た人は皆学生寮に寝泊りしていて2週間目に入った頃から疲労の色が濃く見えた。最後の晩のダンス・パーティに私は行かなかったのだが、行った友人の証言によると、みんな何かから開放されたように陶酔しながら踊っていたらしい・・・。
さて、夏のイベント事がこれで終わったことだし、そろそろ本腰を入れて博士論文に取り掛からなければ。と自分に言い聞かせつつ、今日もつい猫と一緒にごろごろ・・・。
by goblue1
| 2005-08-15 01:39
| 研究